「施術」を行うすべての方へ
武装というと少々大げさな響きがあると思いますが、施術を行うにあたりある程度の技術的な知識を備えておくことは必要だと思っています。
「巻き爪」は単に足の弱体化の現れが多く根治は端的ではない
現在、国内で行われている巻き爪ケア(治療・施術)においては巻き爪で丸くなった爪を持ち上げて痛みを改善することや、形をきれいにしていくことが殆どです。
クリップオンではなぜ巻き爪になるのか、再発を防ぐにはどのようにしたらよいのかを考える必要を主眼に据えています。
「奇麗に施術できる・こんなに持ち上がります。」はクリップオンでは当たり前のこと。
「なぜ?」をクローズアップしていくとそこには「足の弱体化」が見えてくるわけです。
若年層では、靴による圧迫や爪の切り方が多く、対して中年期以降の巻き爪では足そのものに問題を抱えている場合が急増してきます。
私どもが接している高齢者の方では、足底方向から受ける力が少ないことからの爪甲後彎症や巻き爪のお方が非常に多くその殆どが足部の内在筋・外在筋(外来筋)低下の所見があります。
局所所見では、ほかに外反母趾、偏平足が多く、腰部から下肢では、足部過回内を呈し下腿部は内旋しています。
また、骨盤底筋が衰えることによって骨盤は開き気味になり大腿骨は外旋します。
これによって膝には「ねじれ」の力が働き痛みを生じていることが非常に多く、姿勢にも影響をもたらしている場合が多いのが特徴です。
いわゆる運動連鎖というもので、理学療法士の先生方、技師装具士の先生方には有名な成り行きです。
問題は足と骨盤にどうアプローチするか
問題はわかっても、どうアプローチするのかが非常に難しいところ。
足部の内在筋強化においても、骨盤底筋の強化においても簡単にはいきません。
ましてや、大腿骨を内旋させる筋肉が固有な筋が無いことからも困難を極めますし即効性がないのが事実。
ベーシックな方法は
運動療法、セルフエクササイズ、インソール、理学療法など。
運動療法的な部分から申し上げると、タオルギャザー、ビー玉つかみなど。
エクササイズでは、腸腰筋ストレッチや下腿部のストレッチなどがありますが、「筋肉モリモリ」はどう考えても期待できそうにないのが事実。
治療法を編み出すのが柔整師の得意技
ネイルの技術
ネイリストさん>柔整師(圧倒的)
研究、知識
理学療法士さんなど>柔整師(圧倒的)
治療技術、情熱、応用
柔整師>ネイリストさん、理学療法士さん
であると勝手に思っていまして、、、3者をミックスしたら最強だと思いませんか?
わたしも柔道整復師、鍼師、灸師の端くれですのでこの辺のアイディアは沢山持ち合わせているつもりです。
この三つの矢で武装が大切
ネイリストさんの優れた技術、理学療法士さんの知識と研究心、柔道整復師さんの情熱と応用力。
アベノミクスのようになってしまいましたが、この3つの矢で武装することが求められていると感じます。
いま、巻き爪の施術に求められ始めているのは、爪だけではないという事。
爪は単なるパーツではなく、大切な体の一部であると考えます。だからこそ、パーツとしてみる時代は終わり、これからは体を広く見ることが求められる時代へと変わってゆくはずです。
これから「巻き爪」「魚の目・タコ」について取り掛かろうとされているすべてのお方にこの辺りを再考していただけたら幸いでございます。
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